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数字から見えることがある。 インカレ男子の得点ランキングを、データをもとに紐解いていこう。

 

『燃費は良いのは比江島、辻、張本の青学トリオ』

優勝した青山学院大学を見ると、選手たちの燃費の良さが伺える。

燃費というとバスケットボールではピンとこないかもしれない。ここでは、1分間にどれだけ得点をあげることができたか、という意味で使用したい。例えば、1試合で20得点を決めたとしても、40分間出場したのと20分間出場したのでは、燃費は大きく変わる。40分間で20得点なら、1分間に0.5点、20分間に20得点なら1分間1点を決めたことになる。燃費が良いとは、当然、後者だ。

この計算方式で得点ランキングを見ると、首位の順位が入れ替わる。

最も燃費が良かったのは、163分の出場で111点を決めた比江島。1分間に0.68点を入れていることになる。得点王となった平尾は180分の出場で115点、1分間では0.63点となってしまう。今大会の比江島は、総得点では平尾に及ばなかったものの、最も効率良く点数を取った選手であった。

この形式にしてみると、得点ランキング5位であった辻は、3位に踊りで出る。140分の出場で85点、1分間に換算すると0.6点決めていることになる。辻は、今大会で39本中17本と43%の確率で3Pシュートを決めた。その持ち味が十分に燃費の良さに現れている。
ランキング8位の張本天傑 (青学大)もこの燃費の良さでは負けていない。わずか133分の出場で75点と、1分間では0.55点。これは得点ランキング3位の劉、6位の坂本健 (東海大) と同率で、燃費では4位となる。「0.55」という数字は、敢闘賞に選出された満原(東海大)よりも優れており、来年度はどんな数字を残してくれるのか、この2年生ビックマンにも期待したい。

この青学トリオの数字からは、彼らの得点能力だけでなく、青山学院大学の層の厚さを知ることができる。ベンチメンバーが試合の流れを切らさないからこそ、彼らは短い時間での出場が可能なのだ。効率よく点数を取れる3人が短時間で点差をつけ、ベンチメンバーがその流れを維持、そして、リフレッシュした状態で再度出場。これは青山学院大学の強さの一因であるはずだ。

バスケットボールは細かな数字がしっかりと記録されるスポーツだ。興味本位で覗いてみると、試合では目に付かない驚きや、新たな発見があるかもしれない。


 

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