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ウインターカップ2011展望

 

12月23日から29日までの7日間、東京・千駄ヶ谷にある東京体育館を舞台に「『東日本大震災』被災地復興支援 JX-ENEOSウインターカップ2011 平成23年度第42回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会」(以下、ウインターカップ)が開催される。この大会は、全国47都道府県の予選を勝ち抜いてきた47校と、開催地・東京から1校、夏の「全国高等学校総合体育大会」、いわゆる「インターハイ」の優勝校、準優勝校のあわせて男女各50校がその覇を争う。高校バスケットボール界にはインターハイ、国民体育大会(国体)、ウインターカップと3つの全国大会があるが、ウインターカップはその年の最後におこなわれる全国大会のため、多くのコーチが「ウインターカップこそ真の日本一を決める大会」と言うほどのビッグイベントだ。ここでは開幕まで1カ月を切ったウインターカップの見どころを紹介したい。

男子は宮崎・延岡学園が3冠に挑む!

男子の注目は、インターハイ、国体を制した宮崎・延岡学園が男子では史上5校目の「3冠」(3つの全国大会をすべて制すること)を達成できるかという点。しかも前回「3冠」を達成したのは1998年、田臥勇太、菊地勇樹、若月徹らを擁した秋田・県立能代工業までさかのぼることになる。延岡学園は13年ぶりの快挙に挑むわけだ。アウトサイドには1対1に絶対的な自信を持つエース、ベンドラメ礼生が、インサイドには2年生ながらペイントエリアを支配するチェイカ・アハマド・バンバがおり、バランスのとれた攻撃をしかけることができる。
対抗の一番手は、インターハイの決勝で延岡学園に敗れた福岡・福岡第一だろう。特にインターハイの決勝では第3クウォーターに、一気に突き放されるほどの力の差を見せつけられているだけに、その試合から4カ月でどこまでその差を縮めることができたのかに注目したい。なかでも今シーズンからポイントガードにコンバートされた鵤誠司は、ガッチリとした体格で強いパスを出せる一方で、柔らかなプレイもすることができる選手。硬軟織り交ぜたプレイで、チームをどこまで引っ張ることができるか。
またインターハイベスト4の静岡・沼津中央、栃木・県立宇都宮工業のビッグマンにも注目したいところだ。沼津中央のセンターは、身体能力が高く、それでいてクレバーさもあるシェリフ・ソウ。昨年のウインターカップの得点王、リバウンド王は今大会、個人成績もさることながら、チームの優勝を第一にプレイしてくるはずだ。ソウを乗せると、周りのメンバーも力があるだけに、一気に頂点まで駆け上がる可能性を秘めている。一方の県立宇都宮工業は、日本代表のグループCに選出され、今夏の「第33回ウィリアム・ジョーンズカップ」に日本代表としてプレイした橋本晃佑を擁している。203センチのセンターながら、3ポイントシュートの力もあるので、対戦相手から見れば、これほどやっかいな選手はいない。
彼ら以外にも、福岡・福岡大学附属大濠、東京・京北、新潟、県立新潟商業、京都・洛南、福井・北陸といった強豪校も虎視眈々と上位進出を狙っている。延岡学園が3冠を達成するのか。それとも他のチームが3冠を阻止するのか。どちらにせよ、今年のウインターカップは延岡学園を中心に回っていきそうな予感がする。


  

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