バスケットボールの名将に聞け!

バスケプラス特別企画「バスケの名将に聞け!」のコーナーでは、バスケットボールの監督やヘッドコーチにインタビューを行い、チームの指導者やプレイヤーに向けた提言や助言を掲載して参ります。

データバスケットの可能性


  バスケプラス 盛    bjリーグ 河内コミッショナー

B:「なるほど。それでは、数字を的確に捉えることによって、得点率も上がり、イコールチームも強くなるというわけですね。それでは、また違う視点になりますが、リバウンドを制すれば、ゲームを制するということも良く言われますが、リバウンド数はゲーム運びにおいて、どの程度の位置付けで考えればよろしいのでしょうか。」

K:「シュートを打った瞬間、リングを通過しなければ、どちらのボールにもなる可能性もあるわけで、そのボールをいかに自分たちのチームのものにするかということは、オフェンスのチャンスを増やすということにもつながり、これも重要なポイントですね。ただ、リバウンドとひとことで言っても、ディフェンスリバウンドとオフェンスリバウンドと、もうひとつチームリバウンドというのがあり、ディフェンスリバウンドではその確率、オフェンスリバウンドではその数、あとは相手チームに取られないようにティップして、それをルーズボールに持ち込んだ数とこの3つが重要です。そういう意味でスタッツを見て、自分たちがどれだけ相手よりもリバウンド数が上回っているかで、オフェンス回数が多くなり、得点の差が付きやすく、勝ちにつながる大きなポイントだと言えるでしょう。」

B:「そうですね。データを分析して、的確な指示を出すことが重要なのですね。次は、ポジションによるオフェンス、ディフェンスでの数字の捉え方も大きく勝負にかかわってくることだと思うのですが、この部分はいかがでしょうか。河内コミッショナーは現役時代ガードでしたし、ヘッドコーチ時代とどのような考え方の違いがありますか?」

K:「現役時代の考え方で、一番わかりやすい表現としては、自分のマッチアップしている選手が10点入れられたら、僕は11点入れてやるという気持ちで取り組んでいて、最終的に5人のプレイヤーが同じ気持ちでやれば、5点差で勝つことができる、そういう考え方をしていました。バスケットボールで0点に抑えるということは非常に難しいので、そういう意味でマッチアップしている相手に1点でも多く取るという気持ちで戦っていました。でも、僕が指導者になった時には、逆に言うと、この選手は得点を取っていないけど、パスを出した時に相手チームのシュートの確率が上がっているというアシスト数も重視しましたね。その選手が味方にパスを出したあとは、二度とボールを持たせないようにすることで、相手チームのオフェンス力を落とすことができるということがデータでわかってきますよね。アシスト数が多い選手から、的確にいいタイミングで出されたパスから気持ちよくシューターが打っていけば、シュートの確率も上がるというものです。そういう意味で、僕が指導者の時には、スタッツに応じて、ポジション毎に各自の役割を徹底的に指示していましたね。」

B:「なるほど。ゲームスタッツというものは、攻める、守る、またはゲーム展開の流れを変えるには非常に重要な役割を果たしているのですね。」

K:「もちろん、そうですね。」


<次ページに続く・・・>

【B:バスケプラス、K:河内コミッショナー 敬称略】
 


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