準決勝，大阪府対宮崎県。第1Q，両チームともにマンツーマンでスタート。大阪府は#7，#10のインサイド陣にボールを集め，そこを基点にオフェンスを展開する。対する宮崎県は#5の力強く巧みなドライブイン，思い切りの良いロングシュートで応戦。高さに勝る大阪府のインサイド陣に対して，宮崎県の身体を張ったディフェンスが光った。上背はないが#6の粘り強いリバウンドがチームを勢いづかせる。インサイドで確実に点を重ねる大阪府がリードし，20－16で第1Q終了。
第2Q，大阪府はインサイドを中心にオフェンスを展開し続けるが，宮崎県のタフなディフェンスを前にスコアを重ねることができない。宮崎県もシュートが決まらず我慢の時間が続くが，#6のリバウンドとルーズボールがチームを救い，じわじわと点差を詰めていき，一時はリードを奪う。しかし2Q終盤，大阪府はディフェンスのズレを上手く利用し，ドライブインで点数を重ね同点に追いつき，傾きかけた流れを渡さない。28－28の同点で前半が終了。
第3Q，大阪府はオールコートでディフェンスの強度を高め，宮崎県の脚を止めにかかる。しかしどこからでも攻めることのできる宮崎県は#5のドライブ，#7の3Pで応戦し止まらない。インサイドにボールを集め続ける大阪府がゴール下でのシュートを確実に決め，互いに譲らない展開。3Q中盤から大阪府のディフェンスを前に攻めあぐね，シュートの精度が落ち始める宮崎県。インサイドにディフェンスが集まったところから外にキックアウトをすることでリズム良くオフェンスをし始めた大阪府の外のシュートが入り始める。ここで流れが大阪府に傾き，54－46で第3Q終了。
第4Q，開始直後に大阪府#6が3Pを沈め，点差が2ケタになる。宮崎県#6，#7がオフェンスリバウンドを取り続け，粘り強く攻めるがシュートが入らず苦しい展開。ドライブインとインサイドで確実に点数を重ね徐々に点差を離していく。激しいディフェンスで追い上げを図りたい宮崎県だが，焦りからかターンオーバーが増えてしまう。インサイドでの主導権を握る大阪府はここで走り，一挙に得点を奪う。宮崎県も#6の魂のこもったルーズボールで追いすがるも傾いた流れは戻らず，79－54で試合終了。終始インサイドを基点に攻め，流れを掴んだ大阪府が勝利し，決勝戦に駒を進めた。
大阪府の試合巧者ぶりと宮崎県の気魄のこもったプレーが見応えのあるゲームだった。最後まであきらめずに闘い続けた宮崎県に健闘を称えたい。

文責：齊藤　竜之介